Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20170905 個人的アンプ考(デジタルモデリング編)

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BOSS AUDIO PLAYER with GUITAR EFFECTS eBand JS-10

BOSS AUDIO PLAYER with GUITAR EFFECTS eBand JS-10

 

 

 *デジタルモデリングアンプの1つ、BOSS eBand JS-10

 

今回はデジタルモデリングアンプに関しまして、個人的な観点で書いていこうかなと思います。

まず黎明期のものの特徴として、
・レイテンシー、即ち弦を弾いて拾った音を増幅して加工し出力する速度が極めて遅く、ピッキングに対する反応が悪い。
・ギターのvolノブに対する追従性が皆無。
・デジタル臭い。
というレッテルがよく貼られ、今でも一部の人(特にフルチューブユーザー)にしてみれば尾を引いてる現状があります。

まずレイテンシーですが、俺が使ったデジタルアンプ(JS-10)は2012年の発売で、レイテンシーなんてものは全く気にならないです。
しかしながら、恐らく90年代初頭から半ばのものに関しては聴感上かなり気になるくらいズレが生じてたのかもしれないですね。
要は中のCPUの処理速度に依存してますから、当時のスペックだと時間が掛かっても仕方ないのかも知れないですね(-.-)y-., o O
あくまで「これ1台で色々なギターサウンドが出せますよ」みたいな立ち位置なんでしょう(笑

次にギターのvolに対する追従性の悪さですが、これは分かります。
まずディストーションペダルでKORG 104ds Toneworkというのを持ってるんですが、これはギターのvolを絞ってもディストーションが派手に掛かり、歪量をコントロールする事は不可能です(笑
またJS-10でもGT-100相当のCOSMモデリングが使われてて、ギターのvolに反応するらしいのですが、確かに絞るとクランチなど作れますが、なんか入力音量を感知して意図的にクランチやクリーンを作ってるような感じで、ある所まで絞ったらクランチ、クリーンと滑らかには変わらない感じです。
しかも掛かってるエフェクトはがっつり掛ったままなので違和感があります(笑
104dsが90年代、JS-10が2012年なので、その間に発売されたもので特にギターのvolについて言及してないものはおそらく反応はしないんじゃないかなと思います。

最後にデジタル臭いという言葉について俺の意見を書きます。
上記のギターvolの追従性の悪さも含まれますが、要は音が平坦で音圧が無く、チューブやアナログソリッド独特の生々しさが感じられない点だと思います。
クリーンもクランチもリードもギターらしい音はするけど、弦を弾く強さや弾き方に対する反応が変わらないか鈍感なので味気ないと感じ、それがデジタル臭いという捉え方もされてるのかなと思います。
ピッキングニュアンス、という言葉が時折よく使われますが、チューブはその弾き方で敏感に変化し、ソリッドは同じような反応をするけど平坦、デジタルだとその反応すらなかったので、
「デジタル=ピッキングに反応しない=デジタル臭い」
という構図が出来たのかもしれないですね。
因みにJS-10ではアナログ程ではないにしろ多少そういうニュアンスが感じられますので、2〜3年前から発売されてるもので、2〜3万円くらいのものに関しては概ね改善されてると思います。
また別の観点として、高域がザクザクと刺々しい歪、ミドルが少なくフラットなトーンの場合もデジタル臭いと言われたりします。
これはデジタル素子を使ってないフルチューブアンプでも、そういうトーンが出れば一部の人がそういうレッテルを貼る場合があります。
10年以上前のマルチエフェクターは大体ディストーションにするとそんな音になるので、その音を基準にして噂が横行したんだと推測してます(-.-)y-., o O
俺が一時期買おうかなって悩んでたLine 6 Spider IVもそんな感じの音で、案の定欠点としてデジタル臭いという言われ方をされてましたね(ノ_<)

2017年現在ではデジタルアンプのクオリティはほぼ頭打ちになり、2〜3年前から発売されてるAxe FX IIやKemperなどは今のライブでもちょくちょく見かけます。
またAmplitubeやBIASのようなPC用のソフトウェアでもチューブアンプらしいサウンド、反応の仕方、速度は顕在で、ライブで使ったとしても十分実用レベルだと思います。